3月14日(火)の午後、念願の軍艦島へ行ってきましたー!
(端島が島の正式名称ですが、この記事では軍艦島で統一しています。)
私の中での期待値は結構高かったんですが、
予想以上に良かったです!
(世界遺産って、テレビとかで見るには
「わー!行ってみたい!」って思っても、
実際に行ってみてみると「あれ…?」ってなるの結構ありますよね?)
Contents
長崎県民こそ、軍艦島上陸周遊クルーズを体験すべき理由とは
それは、朽ち滅びていく島だから!
貴重な長崎県の歴史的文化資料なのに、
建物の多くは修復や保存が困難な状況だそうです。
例えば、「第3見学広場」の「30号棟アパート」。
(写真中央の濃い灰色の建物がそうです。)
1916年に建てられた、日本最古の鉄筋コンクリート造高層アパートです。
東京よりも先に建てられていたなんて、
ちょっとすごいと思いませんか?
でも、この建物は特に老朽化が激しく、
修復も保存も無理なんだそうです。
ガイドさんの話では、
早ければ半年以内には崩れ落ちるかもしれないとのこと!
県内だと、敢えて観光地に行くことは
あまりないかと思います。
いつでも行けると思ってしまいますもんね。
でも、軍艦島は、いつまでもないかもしれない。
老朽化が進めば、
今開放されている限られた見学場所も、
立ち入りできなくなるかもしれない。
長崎県民にこそ、実際に行って見て欲しい。
そう思いました。
私の家族は
上陸できることすら知らなかったので、
そういう人は多いのかもしれないですね…。
両親や弟も一緒に、もう一度訪れたいと思いました。
やまさ海運の軍艦島上陸周遊クルーズを選んだわけ
では、実際のレポートに移る前に、ツアー会社について。
軍艦島上陸ツアーを担う船会社は5つあります。
- やまさ海運(株) Tel.095-822-5002
- 軍艦島クルーズ(株) Tel.095-827-2470
- (株)シーマン商会 Tel.095-818-1105
- 軍艦島コンシェルジュ Tel.095-895-9300
- 第七ゑびす丸 Tel.090-8225-8107
それぞれ午前と午後の便が出ています。
出港時間が各会社で異なるのは、
島にある唯一の桟橋に1隻ずつしか接岸できないから。
会社によって、ツアー内容や値段が違うなか、
私たちがやまさ海運にした理由は以下のとおりです。
- 数日前に行くことを決めても、ネット予約割引の対象になった。
(運行日の14日前~出港1時間前までのネット予約は5%割引) - 寄り道や余計な見学プランがない。
「軍艦島に上陸して見学したい」「船から島をぐるっと眺めたい」
ただそれだけで充分な人に最適! - 上陸後、周遊もしてくれる。
(会社によっては、上陸のみの場合もあるので注意!) - 上陸できない場合は、周遊プランに変更してくれる。
その際は、上陸料全額と乗船料の10%が返金される。
(他の会社は上陸料のみ返金。)
注①:大人の通常料金は4,200円。
上記の5%割引期間中に予約するなら、まずじゃらんで探してみて!
3,900円になるので、更に100円お得になります。
しかも、じゃらん会員なら、じゃらん経由でポイントも貯まる!
(時期によっては、クルーズにも使えるクーポンが発行されていることもあるので、じゃらんは要チェックですね。)
私はさっき知りました…。
予約する前に知りたかった!!
他に選ぶ助けになった情報は、
船が一番大きいことと、上陸解禁される前から周遊クルーズをしている実績があること。
それと、チケット売り場と乗船場所がわかりやすいこと!
長崎港ターミナルの7番カウンターでチケット代を支払い、パンフレットや乗船券などを受け取ります。
その後は斜め向かいの乗り場へ。
私たちが着いたときは、既に沢山の人が並んでいたので、すぐわかりました。
軍艦島クルーズの流れってどんな感じ?
やまさ海運の午後の便の出発時間は、13時です。
ネットや予約時に受け取るメールには、
12時半までに切符売り場へ集合するように書いてありました。
私たちが到着したのは12時20分頃でしたが、
予想以上の人の多さにちょっと驚きました。
12時40分から乗船開始で、13時定刻出港。
ぎりぎりの時間に走って乗船するお客さんもいたので、
時間には余裕を持ちましょう!
注:駐車場について
車で長崎港ターミナル付近まで行く方は、
前もって近隣駐車場を調べておくことをおすすめします。
長崎市内は電車が通ることもあり、
運転の難易度が高めです。
軍艦島観光から帰った後に
食事をしたり、買い物をする予定なら、
すぐそばの「ゆめタウン夢彩都」(850台収容)に駐車しておくと良いかと思います。
食事や買物をすることで
駐車割引券が発行されます。
それに、土地勘がない場所で駐車場を探すよりも、
精神的にずっと負担がないはず。
船はどんな感じ?
私たちが乗船したのはマルベージャ3という船で、215名乗り。
当日は満席でした。
席は全席自由席で、乗船順なので、
確実に良い眺めの席を確保したければ早めに並ぶしかありません。
1階は座席が多く、船内には貴重な当時の写真がいっぱい!
(船内の写真は撮ってはいけないとのことだったので、写真はありません。)
2階は屋根付きの座席で、数に限りがあります。
室内ではないので、季節や気温によっては寒いです。
船の後方は、制限はあるものの、デッキに立ってもOK。
ここで覚えておくべき超重要事項は、
ずばり、「行きの船では進行方向の右側に座る」です!!
なぜなら、船内のガイドは右側の景色ばかりで、
座る場所や乗船客の数によっては、左側からは何も見えないから!
軍艦島が見えてくるのも、右側が先です。
乗船時間は片道40分。
風もほとんどない穏やかな日だったので、
船が揺れることもなく快適な船の旅でした。
女神大橋の下を通って進みます。
ドルフィン桟橋に接岸後、下船を待つ間に撮った一枚。
すぐ目の前に広がる光景に圧倒されました。
いざ、上陸!
観光客の数に関わらず
いつも同じなのかは不明ですが、
3つのグループに分かれて下船しました。
最初の下船は外国人のグループ。(シールの色が青でした。)
次は、シール(ピンク)を持っているグループ。
最後はシールを持っていないグループ。
(シールの色が違ったり、
持っていたりいなかったりする為か、
胸元などの見えるところに貼るように言われました。)
3つのグループにはそれぞれ担当ガイドさんが付きます。
(ちなみに、ガイドさんも一緒に乗船しています。)
私たちのグループは
外国人観光客のグループだったので、
ガイドさんの説明はもちろん英語です。
見学が許可されているのは、島のほんの一部。
第1~第3見学広場とその間の見学通路のみです。
私たちのグループは集合してすぐに
最初の見学ポイントである、「第3見学広場」まで移動しました。
3つの見学場所の中で一番端にあるので、ガイドさんは超早足!
「え、このスピードで回るの!?写真撮る時間なし!?」
そう思ってしまったのは、
周りの外国人観光客も同じでした。
見学場所に着いたら説明や見どころを聞いて、
写真を撮る時間もちゃんとあったのでご心配なく!
ガイドさんの説明は的確でわかりやすく、
当時の写真も交えながらだったので、更に興味が湧きました。
この写真は、プールの跡です。
塀のすぐ外は海なので、海水を汲み上げたプールだったそう。
次の見学ポイントは、「第2見学広場」。
レンガ造りの壁の一部だけが残っているのは、
総合事務所だった建物です。
高台にある長方形のコンクリート製のものは、
貯水槽として使われていたそうです。
その横に立っている真っ白い灯台。
それは、この島が無人島になった翌年に建てられたのだそう。
人が住んでいたときは電気が通っていたので、
灯台の必要がなかったんですね。
主力抗だった第二竪坑へ行くための桟橋への昇降階段部分。
そこから鉱夫たちが向かった発掘作業場の深さがわかるのが、下の図です。
海面下1,000m以上って、想像できますか!?
気温は30℃、湿度95%という過酷な環境だったそうです。
そこの桟橋からエレベーターに乗って
坑道まで移動したそうですが、エレベーターの速度はかなりのものだったとか。
命がけですね。
最後の見学場所は、「第1見学広場」でした。
この建物は、端島小中学校です。
7階建てで、1~4階が小学校、5、7階が中学校。
6階が講堂、図書室、音楽室。
7階には理科室などの特別教室があったそうです。
高台にあるのは、幹部用職員社宅跡です。
ここだけ唯一お風呂が付いていたそう。
(他の人たちは共同浴場利用でした。)
ガイドさんの話では
日本で最初の屋上庭園や屋上菜園も、
軍艦島だったそうです。
色々と進んでいたんですね!
船に戻って、周遊へ!
見学は約1時間。
あっという間の上陸時間でした。
帰りは見学が終わったグループからの乗船で、
私たちは2番目。
2階席の左側に座りたかったけど、既に席はなく…。
なので、1階後方の左側デッキから眺めることにしました。
桟橋から離れてすぐは、こんな感じで船の右側優勢。
でも、ぐるっと周り始めたら、
今度は左側にいる方が長く島を眺めることができます。
島から離れるまではゆっくり周ってくれたので
写真をいっぱい撮れたし、
自分の目にもしっかり焼き付けることができました。
まとめ!(注意点)
紹介したいことがいっぱいで、
長いレポートになりましたね。
私たちにとっては、とても満足な旅となりました!
が、注意すべき点がいくつかあります。
上陸ツアーに参加する場合
誓約書(または同意書)にサインするのですが、
注意事項が沢山あるのでよく読んでおく必要があります。
- かかとの安定した靴を履いていくこと!
ハイヒールやサンダルなどでは上陸させてもらえません。 - 小学生以下は乗船はできても上陸ができない。
保護者と一緒に船内待機になります。 - 島内では、傘(日傘も)の使用ができない。
日差し対策、雨対策に注意しましょう。 - 予約する際は、前もって天気予報を確認しておく。
上陸できるかどうかは、風と波が大きく関わってきます。
以上は一部ですが、
「せっかく行ったのに、上陸できなかった!」
なんてことにならないよう、気をつけましょう!
(もちろん、天候状況で上陸できない場合は仕方ないですが。)
あ!そうそう!
やまさ海運では、帰港&下船すると、
「軍艦島上陸証明書」が手渡されます。
ちょっと嬉しくなりました。