ここ数日のニュースで話題になっている
全仏OPでの加藤未唯失格問題。
記事を読んだり動画を見た方なら、
失格になった加藤未唯と
アルディラ・スーチャディ(インドネシア)に
同情せざるを得なかったと思います。
ボールガールにボールが直撃する瞬間を
相手の組は見てもいないのに、
「わざとボールガールに当てた」だの
「血が出ている」だの、よく言えたな…と。
相手の選手2人は
ものすごい数の批判コメントに晒され、
インスタグラムのアカウントを閉鎖したそうですね。
ボールが当たって泣いたボールガールに対しても、多少の批判があるようです。
そして、ボールキッズ自体の存在価値を問う
廃止論まで出てきているとか。
それに関する意見などについて調べてみました。
そもそもボールキッズって?
大会や場所にもよるようですが、
大体12~15歳が対象。
普通は厳しい競争率の選考を
勝ち残った者だけがなれる、栄誉ある役割だそうです。
ウィンブルドン大会に参加する
ボールキッズに関して言えば、
大会前年の10月から学校でトレーニングを始めるんですって!
その間もどんどん振り落とされていくそう。
テニスのルールに精通していることが条件の1つなので、筆記試験があるらしいです。
残った精鋭の生徒だけが、
年明け2月からの他校との合同訓練に進めるそうです。
最初は週1回で、4月になると週4回に増えるとか。
めちゃくちゃ真剣に取り組んでるってことですよね。
読んだ記事は2018年のものなので、今も同じなのかは不明ですが。
「ボールを芝生の上で転がす技術」が超重要とか、読んでいて面白かったです。
(気になる人は、↑のリンクから読んでみて!)
その記事によると、ボールキッズに必須条件は以下のとおり。
- テニスのルールに精通している
- 機敏性
- 選手の目や手の動きで意図を察知する能力
また、別の記事では
以下のようなことも求められると書いてありました。
- 長時間静かにしていられる
- 学校の成績を落とさない
- 無駄のない動き
- 選手の気を散らさない
- 騒ぎを起こさない
これらの条件は、
ウィンブルドン大会に出る際のものですが、
4大大会の他の大会も
同じように選び抜かれた子供たちなのかは不明です。
というのも、
全仏オープンのボールキッズはちょっと違うようなんですよね。
全仏オープンのボールキッズはコネ採用?
テニスの4大大会と言ったら、
どの大会も大きな注目を集めます。
全仏オープンのボールキッズは
「必ずしも厳しい競争率を勝ち抜いて選ばれた
精鋭揃いの子供たちではないらしい」ということを知って、ちょっと驚いています。
何でも、大会関係者の身内だったり、
スポンサーの子供というような、
いわゆるコネ採用が多いという噂があるそうです。
だから、あの加藤未唯のボールが直撃して
15分以上泣いたというボールガールも、
テニス未経験のコネ採用なのではという見方があります。
中学生の時に国際大会のボールボーイをやりました。
現金の支給は交通費のみ。
報酬は大会のTシャツ、タオルなどのグッズでした。
ほぼほぼボランティアみたいなものだけど嬉しかったですね。
運営する側は子供を使えば人件費が安上がりだから採用してるというのもあるでしょう。ボールパーソンは普通テニス経験者だと思いますが、テニスをやってたらボールがぶつかるのなんか日常茶飯事です。
練習中は隣のコートから飛び出した球が当たる事もあるし、1面を4人で2つの球を使った練習だと球がそれて当たる事もあります。
ダブルスの前衛にスマッシュ直撃なんて事も。
でもテニスボールの中身は完全な空洞で、外側のゴムも薄く、表面のフェルトがクッションになってるので衝撃は大した事はありません。あの子供は大会関係者の身内で、テニス未経験者かなと思いました。
失格にしたスーパーバイザーの知り合いって可能性もありますね。(引用元:Yahoo!ニュース『全仏OP加藤組の失格問題が”ボールキッズ廃止論”に発展「必要あるのか?」コメント欄)
テニス経験者なら
ボールが直撃するのには慣れているし、
あの程度のボールなら避けるなり何なりできるはずだから、という見解だそうです。
確かに、
全英オープンのボールキッズに求められる
条件の基準でいくと、
あのボールガールは選ばれなさそう…。
(画像出典:スポニチ)
ボールキッズ廃止論が出る理由
元々の一番大きな理由は、
コロナウイルスの世界的な流行に起因するようです。
以前は当たり前だった
タオルや水を選手へ手渡す行為が控えられ、
ボールキッズの役割が減っているのだそう。
メディアや保護者の訴えによって
制限が増えたからだとか。
そんな中で起きた、失格問題。
与えられた少ない役割を満足にできず、
失格の原因になるのなら、
ボールキッズがいる意味って…?
そういう議論が出てくるのは仕方ないのだろうなと思います。
例えば、あれが15歳くらいの女子じゃなかったとしたら?
大人が役割を担っていたとしたら、
相手の組は「泣いている!」と
判定を失格に覆そうとしただろうか?
また、前述のコメント欄の引用部分の
ボールに関する記述を読むと、
あれくらいの速さの球が頭に直撃することで
出血することはなさそうだと感じました。
なのに、「血が出ている!」なんて…。
あの女の子は、
チェコとスペインの2人に
利用されてしまった印象を受けます。
過去の「ボールキッズにボール直撃場面」を見てみた
2020年1月の全豪オープン。
スペインのラファエル・ナダルが打ち返した球が
ボールガールの頭に直撃しました。
@jcparrogon74 Head shot by accident! #tennis #match #ballgirl #sorry #inyourarms #japan #court ♬ Into Your Arms (feat. Ava Max) [BEAUZ Remix] – Witt Lowry
加藤未唯がボールガールに当てたのと比じゃないよ?
スピードもだし、衝撃もすごかったはず。
だって男性よ!それも、ナダルよ!!
びっくりしただろうし、痛かったと思います。
でも、彼女は泣かなかったし、態度もすごく落ち着いていた。
テニス経験ある子なんだろうと思います。
そのときのニュース記事がこちら。
(AFP BB News 「ナダルのショットがボールガール直撃、お詫びにキス」)
続報で試合の翌日に
ボールガールと再会する機会を設けたナダルの記事はこっち!
(AFP BB News 「ナダルに新たな友人、ショット直撃のボールガールと再会」)
(画像は↑の記事内からお借りしています。)
最後に
ボールキッズ廃止論、一筋縄にはいかないのではないかなーと思います。
だって、大多数の子供たちは
ちゃんと真剣に訓練しているテニス経験者だから。
そういう子供たちにとって、
ボールキッズになるのは大きな意味があるはず。
憧れのプロ選手のプレーを間近で見られて、
且つプレーを支える存在になれるわけですから。
でも、全仏オープンのように
テニス未経験者のコネ採用が本当なら、
ボールキッズの意味や必要性には疑問が生じますよね。
加藤未唯の失格問題をきっかけに
変わっていくのか注目です。